神経集中治療ハンズオンセミナー in 埼玉

2025.2.22開催

今回は集中治療学会主催のセミナーに参加しました。

あさか神経集中治療科は代々脳波ブースを主に担当しており、現在は神経集中治療フェロー卒業生の諸橋がブース長を担っています。

脳波判読に悩みを抱えてこのセミナーを受講してくださる先生も多くいらっしゃいますが、「脳波モニタリングの意義を理解し、まず貼ってみる、オーダーしてみるという行動から」という思いでブース運営を心がけています。実際、受講生は救急・集中治療の先生が多いので、脳波を貼ったことがない、アーチファクトって何のことかわからないという方が多いのが実情です。しかし限られた時間の中でお伝えできることはわずかなので、教科書に書いてあるような知識的要素は事前学習用のe-learningに詰め込みました。そして、当日は実際に電極を貼る、模擬患者で健常者の脳波をみる、いくつかのアーチファクトを呈示する、ということでなるべく受講生が手を動かし、「ハンズオン」セミナーらしく座学ではなく五感で印象に残るようにプログラムを組みました。

実際、脳波判読はこうした脳波の原理やアーチファクトを理解していないと、”脳波でないもの”を評価することになりかねないんです。

また脳波判読でも少人数のグループごとに実際に脳出血や頭部外傷の患者様の脳波を見ていただきます。

脳出血や頭部外傷があると意識が悪くても”あたりまえ”と思わないことが大切です。発作検出はさることながら脳波モニタリングを行うことで得られる情報は多々あります。

脳波モニタリングはMultimodal Neurominitoring(他項参照)の一部であり、脳波だけを強調したいわけではなく、セミナーで扱う体温管理、経頭蓋超音波、神経診察も神経集中治療においては重要な役割を担います。これらの指標を組み合わせることで見えていなかった病態が捉えられ、より早期の介入に繋がると考えられています。これがこのハンズオンセミナーのコンセプトです。

受講された先生方いかがでしたでしょうか。また、今後受講を検討されている方、受講意欲はあがりましたか。

セミナー受講された方が脳保護管理を意識してくださることを期待しています。 もしセミナー受講しても全体像が見えにくい方はぜひ一度当科に見学にいらしてください。

ハンズオンセミナーの様子

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